Oracleデータベースでは、ヒント句を使用してオプティマイザに特定の実行計画を指示することができますが、それでもヒント句が期待通りに機能しない場合があります。これはいくつかの原因に起因し、その対策もあります。ここにそのいくつかの理由と対策を示します:
ヒント句が無視される原因
- ヒントのシンタックスエラー:
ヒント句は特定の形式に従う必要があります。シンタックスエラーがあると、Oracleはヒント句を無視します。
- 対策:ヒント句の文法が正しいかどうかを確認します。コメントの形式やスペルミスをチェックします。 例:
SELECT /*+ INDEX(emp emp_idx) */ empno, ename FROM emp WHERE empno = 1234;
- インデックスが存在しない、または利用できない:
指定されたインデックスが存在しない、または利用できない場合、ヒントは無視されます。
- 対策:インデックスが正しく作成され、利用可能であることを確認します。正しいスキーマ名、テーブル名、インデックス名を使用しているか確認します。 例:
SELECT /*+ INDEX(emp emp_idx1) */ empno, ename FROM emp WHERE empno = 1234;
- 統計情報の欠如または不正確な統計情報:
オプティマイザは統計情報に基づいて実行計画を決定します。統計情報が不足しているか、不正確な場合、ヒントが無視されることがあります。
- 対策:
DBMS_STATSパッケージを使用して最新の統計情報を収集します。 例:
BEGIN
DBMS_STATS.GATHER_TABLE_STATS('SCOTT', 'EMP');
END;
- コストベースオプティマイザ(CBO)の制約:
コストベースオプティマイザは、指定されたヒント句を使用しても、それが全体のクエリのコストを増加させる場合は無視することがあります。
- 対策:クエリ全体の実行計画を見直し、他の部分に優れたパフォーマンスを引き出すためにヒント句の場所や内容を調整します。
- パーティションされたテーブル:
パーティションテーブルを使用している場合、ヒント句が正しく機能しないことがあります。
- 対策:パーティションキーに基づいたクエリの最適化や正しいパーティションヒントを使用します。
ヒント句が反映されない具体的な例と対策
- 複数のヒントを追加:
ヒント句が正しく適用されない場合、他のヒント句も併用してみるとオプティマイザの挙動が変わることがあります。 例:
SELECT /*+ INDEX(emp emp_idx) FULL(emp) */ empno, ename FROM emp WHERE empno = 1234;
- ヒント句の順序:
複数のヒント句を使用する場合、順序によってオプティマイザの理解が変わることがあります。 例:
SELECT /*+ ORDERED USE_NL(emp) INDEX(emp emp_idx) */ empno, ename FROM emp, dept WHERE emp.deptno = dept.deptno;
- プランキャッシュのクリア:
統計情報を更新した後でも、古い実行計画が使用されることがあります。
- 対策:プランキャッシュをクリアすることで、新しい実行計画が使用されるようにします。
ALTER SYSTEM FLUSH SHARED_POOL;
実行計画のチェックとヒント句の確認
実行計画を確認することで、ヒント句がどう反映されているのか、またなぜ無視されたかを判断します。実行計画の詳細を取得するには、以下のコマンドを使用します:
EXPLAIN PLAN FOR
SELECT /*+ INDEX(emp emp_idx) */ empno, ename FROM emp WHERE empno = 1234;
SELECT * FROM TABLE(DBMS_XPLAN.DISPLAY);
これによって、実行計画と使用されたヒント句を確認できます。
結論
ヒント句が期待通りに動作しない場合、まずシンタックスエラーや存在しないインデックスの指定を確認し、統計情報を更新し、実行計画をチェックして、全体のクエリ構造を見直すことが重要です。それでもうまくいかない場合は、Oracleのドキュメントやサポートを参照することを検討してください。

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